真の職業倫理

心臓外科医として、多くの手術を手がけ手術職人と呼ばれる程その道のプロとしてやっている著者。
そんな著者が、医療の現場に限らず、広く人間世界・一般的な仕事へ思いを馳せ、考えをまとめている。
社会人として働いている人には、魚に例えると大きく二つに分けられると言う。
「釣られる魚」と「釣られない魚」。
「釣られる魚」に例えられる人、それは人の意見に左右される人。人からの指示待ち人間。会社という限られた狭い世界でのみ生きるような人。
タイトルの「釣られない魚」のような人、それは自分自身の確固たる信念を持ち、価値観を持っている人、また職業倫理を持っている人。
つまり、自分の判断基準・価値基準を持ち、人の意見に左右されることなく、邁進できる人。
こんな人を筆者は「釣られない魚」のような人と言っている。
そして、これが“プロ”なのである。
また、プロは他人にも思いを馳せることができる。
だから、仕事においても相手や同僚との関係まで意識して行動する。職業倫理を守る。
“プロ”として、一社会人として、自分の道を歩いていきたい人にとって面白く読める本だ。
釣られる魚にならないように。。。