靖国問題！！

小泉首相の靖国神社参拝問題。
おそらく今年も8月15日の終戦記念日近くになると、この問題がテレビや新聞紙面を賑わすことになるのではないだろうか？
ところで、靖国神社に関してどれだけ正確な情報を知っているだろうか？
一般の戦没者のみならず、A級戦犯とB・C級戦犯も合祀されている。その神社を一国の長である首相が参拝するとは何事だ！！そうやって、中国や韓国は怒っている。
恥ずかしながら、この程度の認識ぐらいしかこの靖国問題について知らない。

本書は、靖国問題について、とてもわかり易く書かれている。
様々な問題を取り上げているのだが、それぞれについて詳しすぎるぐらい細かい説明がなされているのではなく、核となる部分にだけ焦点を当てて紹介されている。
何より、著者の態度が明確だ。
著者は、戦前（1930年）生まれ。戦中や戦後もしっかりと記憶している。
その中で、戦中の靖国神社はどんな存在だったか。戦後の靖国神社を取り巻く状況の変遷などはっきりと知っている。
短絡的に、だからわかり易いと言うわけではないが、非常に説得力を感じる１冊だった。
そもそもA級戦犯って何？サンフランシスコ平和条約と靖国神社の関係、加害者・被害者論の無意味さ・・・。
この問題を考えれば、考えるほど答えが出ない。
でも、この問題に対する意見を持っておきたい。
本書は、靖国問題を考える上での道標的な役割を担うのではないだろうか？