オシム監督

読んでしまった、『オシムの言葉
今や、小学校の読書感想文の課題図書の一冊に名を連ねる本書。

ドイツW杯・予選リーグ敗退を経て、3期連続で外国人監督を新たに招いた、サッカー日本代表
イビチャ・オシム

特に欧州のサッカー界では、名監督として有名らしい。
今回のW杯を経て、敗因の一つに監督の指導力が盛んに取り上げられた。
果たして、本当にそうなのだろうか?
監督を代えることで、日本代表の選手は強くなるのだろうか?
本質は、果たしてそこにあるのか?

そんな事を疑問に思い、本書を手に取った。

さて、前置きが長くなってしまった。

本書を読んで、オシム監督の人となりを少しは掴めるかもしれない。
オシム監督とは、こんな人だ。

・大学教授の口があったほど、数学が得意。とてもクレバー。
・リスクを恐れず、プロサッカー選手の道を選択。
・中堅クラブを上位に伸し上げる
・確固たる信念・価値観を持っている。
・走るサッカー
・厳しいことも言い、褒めることもする。また、選手への思いやり、気遣いができる。
・サッカーだけが人生と思っていない。
⇒時に、国・家族を優先することもあった。

本書のポイントは、こんなところだろうか。
特筆すべきは、監督の中に確かな価値観と評価基準があるということ。
走れるかどうかというのは、その一つだ。
そのため、どんな有名選手だろうが、監督の評価基準から外れれば、平気でメンバーから外すことができる。
はっきり言って、分かり易い。

また、考えさせることを重んじる。
ある程度の引き出し・きっかけを与えて、そこから応用しろといった感じだろうか。
ただ、闇雲に考えろではない、考えるサッカー哲学がそこにはある気がする。

オシム監督とは、そんな監督だ。